私たちのカーライフを足元から支えてくれているタイヤは、役割を終えて廃タイヤになると、日常の意外なところで見かけます。
学校や公園の遊具・港の防舷材(ぼうげんざい)・砂浜でトレーニングに使うなど、実に色々な用途があります。
しかし、ドライバーが廃タイヤを捨てる・処分することを考える場合、実際のところ「どうやって処分しよう……」と途方に暮れることも少なくありません。仮に、学校にそのまま持って行ったとしても、引き取ってくれるところはまれでしょう。
今回は、役目を終えた廃タイヤの捨て方・処分方法について、一般的な方法をいくつかご紹介します。
処分に困った時、この記事を思い出してもらえれば幸いです。
目次
タイヤの状態によって、取るべき方法が変わってくる
長く使い続けることで、溝がなくなったり弾力性が失われたりしたタイヤは、そのまま使い続けていると事故を招いてしまいます。
そこで、タイヤを何らかの形で処分するわけですが、タイヤの状態によって選べる選択肢が変わってきます。
廃タイヤにせざるを得ないものもあれば、まだ何らかの形で車に使えるものもあります。以下に、主な使い道をまとめました。
もう使えないタイヤは、何らかの形で処分してもらう業者を探す
タイヤがすり減っている、柔軟性を失っている状態では、思うようなグリップが得られず事故を起こす可能性があります。
安全性を考慮すると、車にはもう装着できない状態ですから、何らかの形で別途処分してくれる業者を探さなければなりません。
ただ、車を廃車にする・売却するなど、特段の事情がない限り、再び同じ車に乗るわけですから、新しいタイヤを購入した段階で古いタイヤを引き取ってもらう形が自然です。
単純にタイヤを引き取ってもらうだけ、という場合は、処分料を支払うことが多いため、事前に金額を確認しておくとよいでしょう。
まだ使えるきれいなタイヤは、買い取りを検討する
現段階でタイヤとして使える状態のものは、そのまま処分に回すと損をするかもしれません。溝が十分にあるなら、一度買い取りを考えてみてもよいでしょう。
中古タイヤは新品と違い、すでに馴らし走行も終わっているため、手間や値段を考えて中古タイヤを買うドライバーもいます。
ニーズはありますから、まだ履けるタイヤにつき、お金を支払って処分してもらうのはもったいない話です。
必ずしも店舗に持って行く必要はなく、インターネットが発達した現代では、個人取引で買い取ってくれる相手を見つけることも簡単になりました。
オークションサイトなどは、写真や詳細情報が登録しやすいように構成されているため、初心者でも安心です。
市区町村に処分をお願いすることはできない
廃タイヤは、粗大ごみではなく「産業廃棄物」です。事業活動にともなって生じた廃棄物のうち、分類としては「廃プラスチック類」に分けられます。
タイヤは単純にゴムだけで構成されている物品ではないことから、各市区町村で処理することが難しいため、専門業者に処分を依頼しなければなりません。
もっとも、市区町村に処分をお願いする場合も料金がかかりますから、仮に処分できたとしても、あまりよい処分方法とは言えないでしょう。
もう使えない廃タイヤを捨てるには
スリップサインが出ている・プラットホームが露出しているなど、廃タイヤにせざるを得ない状態のタイヤは、適切に処分しなければなりません。
専門業者でない限り、自分で処分することはできないため、処理をお願いできる業者を探す必要があります。
過去に車を購入した販売店・修理工場に当たってみる
ドライバーにとって最も分かりやすいのは、自分が車を購入した販売店・修理工場に相談することです。
中古車販売店であれば、タイヤなどのパーツは大事に取り扱いますし、廃棄する場合も何らかの業者と取引があるはずです。
ディーラーで購入した場合、会社の正規の価格を要求されることから、金額が高くついてしまう可能性があります。できれば、担当者・店長が感じのよい中古車販売店・パーツ店を選んで相談しましょう。
もしくは、自動車の修理工場・整備工場に依頼する方法もあります。車検・法定点検を通す際に相談すると、車の修理・パーツ交換もからんでくるため、話がスムーズにまとまるはずです。
最寄りのカー用品店・ガソリンスタンドに相談してみる
タイヤを取り扱っているお店は多く、近所のカー用品店・行きつけのガソリンスタンドなどでも、タイヤの販売・引取を行っている場合があります。
カー用品店によってはタイヤの買取も行っているため、査定が無料ならお願いするのもよいでしょう。
ガソリンスタンドでタイヤを専門に販売しているのは、比較的大きな店舗に限られますが、タイヤ自体の需要はあります。
整備・車検を行っているところなら、天候の変化やパンクなど、突発的なタイヤ交換に対応できるように、タイヤを用意しているガソリンスタンドが見られます。
ただ、カー用品店もガソリンスタンドも商売なので、場合によっては新しいタイヤをすすめられるかもしれません。
処分料を無料にする代わりに、新しいタイヤを購入するようセールストークを展開される可能性があることは、頭に入れておいた方が賢明です。
もし、タイヤの買い替えを想定しているなら、相見積もり・各店舗の手数料確認をしっかり行いましょう。
リサイクル業者を頼る手もある
一般ドライバーにとってはまれなケースだと思いますが、リサイクル業者を頼る方法もあります。事故などの理由により、あまりにもタイヤの状態が悪く、自分の車にも取り付けられない場合などが考えられます。
ここで言うリサイクル業者とは、いわゆる「不用品の回収」を自宅まで来て行ってくれる業者のことです。自宅にある他の不用品と一緒に、いらないものを一掃したい人にとっては、上手に活用したい方法です。
ネックとしては、自宅に来てもらう分だけお金がかかり、その分料金がかさんでしまう点が挙げられます。車を持っていない人・時間がない人にとっては役に立つ選択肢ですから、頭の片隅に置いておくとよいでしょう。
比較的きれいなタイヤなら、廃タイヤにするのはもったいない
タイヤの状態が良いなら、わざわざ廃タイヤ扱いで処分料を支払うのは、少しもったいない話です。うまくいけばお金になるので、まだ使える・状態の良いタイヤなら、できるだけ売却を検討しましょう。
各種買取店に見せる
まだ使える状態のタイヤは、お金になる可能性を秘めています。
自分の持っているタイヤがどのくらいの金額で査定されるかはともかく、一部買取店など、タイヤの買い取りをしている店舗に話を通してみることをおすすめします。
タイヤ専門で買い取りを行っているところもあれば、他のカー用品・部品・中古車などと一緒に取り扱っているところもあります。
どちらが高く買い取ってくれるのか、買い取ってくれるタイヤの基準があるのかなど、事前に会社のホームページを見て確認しておくと、後悔が少ないでしょう。
例えば、タイヤだけでなくホイールも付いていることが条件であったり、履き始めてから3年以上経過したタイヤは引き取らなかったりと、業者・お店ごとに一定の基準があります。
処分した方が早いのか、少しでも値が付くなら売ってしまうのか、処分する前に確認しておきましょう。
自分で売ってみる
お店では売れないものの、まだ1~2年は走れるであろうタイヤを持っているなら、個人取引で売却することを考えてみましょう。
代表的な方法としては、オークションサイト・フリマアプリが挙げられます。
オークションやフリマアプリの基本原理として、市販されているものより「圧倒的に安い」品を求める傾向があります。
わざわざ手間がかかり面倒な個人取引を選ぶ買い手は、その分安い品を得られる可能性に魅力を感じていると言えるでしょう。
また、サイト・アプリのフォームでは、サイズ・メーカーのような細かい条件を入力して出品できるタイプのものが多いため、ニーズとピッタリ合うタイヤは売れます。
どのような商品にニーズがあるのか、調査するためのツールを用意してくれているサービスもありますから、あきらめる前に試す価値はあるはずです。
個人取引を行う場合の注意点
オークション・フリマアプリを使ってタイヤを売ろうとする場合、気を付けたい点があります。それは、個人取引では店舗をはさむ場合よりも、ユーザー間トラブルが起こりやすいことです。
サイト上に掲載できる情報には限りがあり、自分が撮影した写真では十分にタイヤの状態を説明できていない場合があります。
また、メッセージのやり取りをする中で、お互いの認識にズレがあると、商品が届いてから「こんなはずじゃなかった」と相手方からクレームを受けるリスクもあります。
送料も、業者が間にはさまらないため、送る側・受け取る側のどちらが負担するのか、きちんと話し合わなければなりません。
面倒がらずにコミュニケーションを取らなければ、後々揉める可能性がありますから、不安に感じたことはお互いに細かく確認するよう注意しましょう。
おわりに
タイヤの処分方法は、大きく2つに分かれます。処分料を支払って処理してもらうか、売却するかです。
多くのドライバーは、少しでもお金になるなら売りたいと考えるでしょうが、売れるタイヤにも条件があります。きちんとタイヤとして機能するか・年式は古くないかなど、買った人が安心して使える条件を備えているかどうかが求められます。
ジャンク品としてタイヤを買い取ってくれる人を探すなら、ネットオークション・フリマアプリなどの選択肢もあります。
まずは、売れる可能性を模索した上で、買い手がつかないことが分かってから処分をお願いするのがおトクだと言えるでしょう。
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